学術データベース

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劇中王リチャード二世序説

副題 コヴェントリィの決闘前夜
著者名 上村 幸弘 (UEMURA Yukihiro)
出版社/掲載誌名 梅花女子大学文学部紀要
巻号 26
出版日 1991/12
概要 本稿の目的はRichard IIの歴史的背景をホリンシェッドのChroniclesを中心に整理することにより、作品が内包する世界がルネサンス的なものか中世的なものかという議論に一応の区切りを提示することにある。その出発点として、G・ホルダネスの主張する(封建君主)対〈封建諸公〉の権力闘争の中にありながらの政局の安定という一触即発の状況を作品以前のホリンシェッドの記述の中に探り、国王が立たされている状況を中世の政治社会に位置付けてみた。作品冒頭のBolingbrokeとMowbrayの決闘は、上記対立の縮図であり、後に展開する政変の序曲になっていることを、すべてシェイクスピアが用いたとされる歴史書を手がかりに立証を試みた。(pp.17-33)